マーラー交響曲第9番の意味

  マーラー交響曲第9番を聴いている。この曲は、厭世なのか、人生に希望を見ているのかよく分からない。走馬灯のように曲が展開して、さいごに消え入るように終わる。

  この曲を聴くまでに、自分の人生が誰にも気づかれることなく、静かに誰に迷惑もかけず終わることが出来れば良いと思っていたのだが、そのイメージとしっくりしていて、驚いた。自身、雲が消えるように世を去りたいと思っていたから。

  多くの人に惜しまれて死にたいとか、全然思わない。理想は、気がついたら、いなくなっていたんだな。と思われる。そういう死があれば良いと思う。

  これが、希望なのか、厭世なのか自分でもよく分からない。

  この曲は、そういう気分とよく合う。

  好きな曲なのだが、聴いて元気が出るのか希望がでるのか分からない。

 こんな風に終えることが出来ればいいなと思う。最後は、涅槃なのだろうか。死の後に、何かがあるのではなく、消え入ることが、希望、それを目指して生きる。そういう希望の曲なのだろうか。