今日の終わりに

 今日、自転車で川べりを走る。夏や秋とは変わっていた。木々は、葉を落とし、空へ向かい枝だけを伸ばしている。空気もまた冷たくなった。
 この雰囲気が好きだ。夏や秋のバーベキューや遊びに来た人々のにぎわいも気持ちがいいが、人が少なくなった中を自転車で走ることは、静けさがあり、一人でいることがわかる。
 自転車のいいところは一人で走るところだろう。余分な音楽もない。好きなときに好きなところで立ち止まる。風景を楽しむことができる。道を一本外れれば、どこにでも初めて通るところがある。今日も小さな発見をする。
 
 夕方に買い物にでる。日が暮れた中、遠くの山に多くの光がある。街頭や、家の光が見えているのだろう。山のシルエットが暗がりに浮かんでいる。
 近くの家にも火がともり窓から部屋の中の一部が見える。家の中に何があるのだろうと思う。世間は、やかましかった昼間から、静かな世界へと移行しようとしている。こんな風に夕方に空を見て周りを見回すのは何度目だろう。
 だが、家の近くでこれをやっていると、周りに怪しく思われるのでいつも長く見ることはしない。また、あまり見続けていてもあきてしまう。
 
 夕食を終え、この時間に文章を書くことも一つの楽しみだが、そろそろ私も静けさの世界に参加しよう。