第9の感想

  昨日は、第9を聴きに行ってきた。妻と上の子と3人。私はクラシックファンなのだが、妻と子はそうでもない。だが、妻も子も第9だけは好きなようだ。さすが、万人受けするだけのことはある。名曲なのは間違いないのだが、私は第4楽章が冗長で、テナー独唱前のプ、プっとふざけた笛の音が入るところからが、私は嫌いなので普段は聴かない。
  二人に感想を訊いてみると、よく聴いているじゃないということを言ったのでびっくりした。前日に、フルトヴェングラーのCDを十数年ぶりくらいだろうか、取り出してかけていたのだが、、、聴いていたのと違うとのこと。
 そら、色々、違うだろうと思ったが、黙っていた。昨日は、もっと軽快で、抑制のとれた演奏をしていたと思うのだが、そういう演奏の緩急もよく理解しているようだった。
  毎年、第9に行くのがいつまで続くか分からないが、行けるだけいこうと思う。オーケストラ存続のための支援にもなるし、クラシックの演奏を聴く機会も、そうそうないだろう。一つは、妻や子やの財産になるだろうと思う。何の役に立つというものでもないのだが。これも、私の勝手な期待というか、思いたいということだけかもしれないが。
  昨日は、3人で上着を取りにクロークで待っていると、中肉中背に立派な顎鬚、暴れたような髪型に頭頂が少し薄くなった男が前にいた。妻に、「ブラームスがいるよ」と、そっと言うと妻も分かったようで笑っていた。つまらないことだが、少しのおまけもあったので良い演奏会だったと思う。