メモ

  ブルックナー交響曲について
  彼が何を考えていたのだろうかと思いながら、聴くことが多い。何か、訴えるところがある、静寂から小さな出来事、それが反響してだんだんと大きな出来事が生じてくる。そして静寂へと帰っていく。
  突然に爆発したかのような怒りや、深い悲しみ、悲哀があり、最後には人生が終わることを暗示するかのように音楽が終わっていく。
  私には、私の背景があり、私自身が小さな出来事であるのだが、この出来事が周りへと反響を呼び、交響する。
  この交響する場が世界であるのだが、その中での音の広がり、それが私の引き起こす出来事。様々な影響を人に与えていくのだが、それが生きるということなのだろう。
  仕事をしていても、特別に個人的な関心があるわけでもない時に、何をしているのかと考えるのだが、何かをせざるを得ないということが生きるということなのだろうと思う。いつも何かしら、せずには生きることはできない。反響を与えずに静かに暮らしてみたいとも思うのだが、何もしないということは生きるうえで、できない。
  何かよい影響を与えることができれば良いと思うのだが、知らず知らず、いや知りながらも、悪い影響も与えているのだろうと思う。何かをすれば、よいこと、わるいことは結局は生まれるだろう。
  その時々に、自分が悪をなしたと思わないことをやっていくだけだ。