社会の豊かさと、共稼ぎ。

  子が二人、高校生に大学生を育てるのは経済的にきつい。
  贅沢はしないようにしているが、それでも毎食きちんとしたご飯を食べさせてやろうと思うと、食費が結構かかる。
エンゲル係数を調べて見ると、23%程度あった。調べると、日本の平均が、25%だったので我が家は平均的所得なのだろう。
  女性の活用と言うことが盛んに言われているが、女性が働かないと生活できないほどに、男性の平均所得が下がったとも言えよう。昔であれば、亭主が働いていれば生活できたものが、今や中々それが難しい。以前の特別配偶者控除なくされてしまい、収入の有る女性だけが対象となってしまった。配偶者控除自体も失くすようなことが議論されているが、これも共稼ぎでないと生活ができなくするよう圧力をかけたいのだろうか。
  当然、増税になるので、その分の生活が苦しくなる、すると主婦が働きに出ざるを得ないという状況を考えているのだろうか。さらに、女性の賃金は概して低賃金であるので、企業にとっては安い労働力の供給が期待できる。
  富める者は、女性の安い労働力を利用し、貧しい者は安いと分かっていても働かざるを得ない状況がある。
  女性の活用という言葉は聞こえがいいが、女性の賃金の底上げがない限り(こういうと男性の賃金上昇を抑え、同程度にしようという反対方向の考えが生まれてくるのだが。)女性の労働力の搾取でしかないように思える。
  豊かな社会とは、世帯で1人働けば、暮らすことが出来る世帯であり、世帯で二人働かないと生活できない世帯は、むしろ貧しいと言えよう。
  サザエさんは昭和の世帯の代表であるが、サザエとフネさんが働いて、カツオとワカメが家に帰る頃には誰もいない。そういう世界観が現在の女性の活用という意見のように見える。サザエさんスタイルはいつまで、保つことができるのだろうか。いつかは、被雇用者、労働者には贅沢な世界になるのかもしれない。