ビゴスっぽいものを作る。

  今日は、ポーランド料理のビゴスっぽいものを作っている。いつもは、シュークルート(ザワークラウト)を煮込んだフランス風のものを作っているのだが、クリスマスなので、ポーランドでクリスマスにはよく食べるらしいビゴスを目指して作っている。本当は数日煮込んで作るものらしいのだが、どれもらしいばかりなのだが、下の子はトマトが入ったビゴスの方が好みということで、今日はトマト入り。
  自分が子供の頃は、クリスマスには鶏のモモ肉の照り焼きみたいなのを母親が買ってきて、それが美味しくて、モモ肉一つ丸ごとというのも贅沢でとてもうれしかった。それにアイスクリームのケーキも。今もどちらも売っているが、買わなくなってしまった。どちらも、今食べてもそれほど美味しくないのだろうと思う。今は、照り焼きではなくて、塩、胡椒でローストチキンの本当の味のものを食べるし、アイスクリームもハーゲンダッツとか美味しいものがある。
  それでも、子供の頃の記憶というのはとても美味しくて、輝いていたように思う。駅前の今はさびれた観のあるショッピングセンターも、母親に連れていってもらった時は、エスカレーターの蛍光灯でさえ、きれいだと思っていた。
  自分が料理をするのも、いつか子が、オヤジがよくこれこれを作っていたなと思う時がくるだろうと、そう思って作っていたりもする。子供の頃に食べたものは、忘れないものだと思う。
  今日も、特別な贅沢はないのだが、ビゴスに、近くのパン屋で買ったシュトーレン(これは少し高いと思ったがケーキを用意していないので買っておいた)、ちょっとした贅沢をしている。
  私はキリスト教徒でもないのだが、何故かクリスマスになると少し贅沢をしようという気分になる。これも、母親がしてくれたことの影響かもしれない。こうして日本のクリスマスは根付いているのかもしれない。