めも

  「何故、神はユダの存在を許したのか。」 私は、キリスト教徒ではないのだが、西洋哲学を読んでいるとどうしても神の存在の証明とか、面白い話があるのでキリスト教の知識はある程度必要になる。
  今、ライプニッツを読んでいるのだが、彼はこの点では分からないと書いている。まあ、そういう結論になるんだろうと思うが、もう少し説明して欲しい。
  この問いが、すごい所は、何故裏切ったからではなくて、何故、存在そのものを許したのかという点が問われているところだ。
  初めから、裏切ることは神なら知っているんだから、存在を許さなければ良かったんじゃないの。ユダにして見れば、裏切るために初めから存在を許されたことになるし、キリストには存在しない方が良かったとまで言われている。私がユダなら、キリストにはそんなことは神に言ってくれと言いたくなる。
  何で、神はユダの存在を許したのだろうか。必要がないのに許したと考えると、必要が無いものって、神の予定のもとに世界を作ったんじゃないの。適当につくったらこんな感じになってしまったとでもいうのだろうか。そう考えると、人間ってあんまり神にとって関心がないのかなと思ってしまう。
  世界は何故、今の姿をしているのかと思うのだが、多分あんまり意味無いんだろうな。