めも

  「全体主義の起源」の3巻をやっと読み終えた。ヤスパースの勧めに従い3巻から読み始め、1巻、2巻を読了したのだが、細部までは分からないところがある。ナチスドイツについては、ある程度を知識を得てから読み始めたのだが、第1次世界大戦前後の歴史や、帝国主義時代になると知識量が追いついていかない。ただ、そういってそのあたりの文献を見ていると結局、本文が進まないのである程度は中途半端な理解でも先に進むことを優先した。再度、読む際には知識が増えていれば理解できることも増えているだろう。
  初め、全体主義全般についていの考察かと思って読んでいたのだが、主にナチス、副次的にボルシェビキが論じられている日本の全体主義については、まったく言及がない。天皇を中心とした全体主義については、また別の本を探すことになるのだが、比較があれば面白いが今回はそれができなかった。
  何故、ユダヤが嫌われていたのか、反ユダヤ主義というものに日本人は感覚的に理解ができない。キリスト教徒でない人、文化圏に住んでいるせいで実感しないだが、遡ると旧約聖書新約聖書、ルターのあたりまで有る程度の理解がないと読めない。これでは、よく分からないはずだとは思う。