カタカナジャパン

父 キングダムって、アニメ版は、だいぶスポイルされているね。
子 スポイルってどういう意味
父 アニメでは、人が切られたり、吹っ飛んでいくところとか魅力的にできていないし、鎧もアニメではリアルに表現できてないし、主人公とか全然イメージと違ったよ。
子 いや、そうじゃなくて、スポイルの言葉の意味が知りたいの。
父 ここに豆腐と牛肉の炊き合わせがあるけど、この美味しいそうな料理の煮汁をスポンジか何かで吸い上げて、とても不味くしてしまう感じかな。
子 それ使い方あっているの。
父 スポンジ云々は、違うけど、意味や使い方はあってるよ。
子 分かりにくいね。普段、日本語でやたらとカタカナ使う人は教養がないとか言ってたよね。リテラシーがけしからんとか、何たら。
父 情報読解力のことだね。あれは、ベネッセの宣伝だね。ベネッセが宣伝に使う前は、こんな言葉使う人いなかったし、情報読解力という言葉さえ無かったからね。何でも間でもカタカナを使って、知らない方が恥みたいに言うのは止めてほしいね。
でも、スポイルは普通によく見るカタカナのように思うけど。カタカナ使わない日本語も難しいね。教養が邪魔してしまうよ。
子 カタカナを使う人は教養がなかったんじゃなかったの。
父 いや、シニカルな冗談だよ。また、カタカナ使っちゃた。
子 普通にしゃべれないのかい。
父 いや、皮肉な冗談だよと言うべきだったね。これを繰り返していくと、たいへんな作業になるね。プロパガンダなんか難しいね、政策的宣伝くらいかな。テレビやパソコンなんて、もはや無理だしね。カタカナもどこかで、しっくりとした日本語になるんだけど。
子 いつかは、リテラシーも日本語になるんじゃない。
父 これは、ムリだと思うよ。日本人に、そんな能力は向いていないんだよ。一人ひとりが情報を読み解く力なんて持ってたらやっかいだよ。経営者にしたら、そんな能力は労働者は持たない方がいいとさえ思っているんじゃないかな。どちらかと言えば、日本では本当のところは欺瞞したい。
美しい国ニッポンとか言ってた人の美辞麗句に浮かれているけど、実際のところは原発事故の反省もないしね。こんだけ汚染されても気がついていないからね。みんながそうするから、同じ方を向いていよう。日本人のリテラシーは、むしろ空気を読む能力だと思うけど。
子 父さんは、侍ジャパンも嫌いだもんね。
父 呼び方が嫌なんだよ。もともと日本人のほとんどは農民出だろ、どう考えても侍じゃないけど。農耕民族百姓ジャパンを誇りに思えばいいと思うけど。侍のような支配階級の生活を支えているのが百姓ジャパンだし、現代なら労働者ジャパンなんだけど。どうして侍ジャパンとか煽動に乗ってしまうんだろ、ニッポンチャチャチャ的に皆が同化してしまうんだろうね。
子 リテラシーがないからじゃない。
父 やっぱり。