風評

  風評被害が今問題になっているが、風評被害の最大の犠牲者は福島周辺の子供だと思う。 
福島の学校での放射能汚染の基準については、やはり変更をしないということだ。風評被害は事実に反する理解による被害と考えるが、事実としては、確率的に子供が死ぬということだ。
  この確率は被曝する量に応じて上昇する。死について確率的な係数が、1ミリシーベルトと20ミリシーベルトだが、数量が多い方が、単純に多くの子供が死ぬということだ。誰が死ぬかは、決まっていないし、死んだ者は被曝の影響で死んだかどうかは分からない。
  これでは科学的な因果関係は立証しようがないので、死ぬ者にとっては、健康にただちに影響がないことは当然である。影響は確率的に子供の全体数に対して、数十年に渡って表れる。この影響も広域で観測しない限りは現れない。
  誰が死ぬか分からないことを理由に、また、死ぬ者が増えることは子供の全体数からみて影響がないことを理由に子供は係数を受け入れなければならない。
  福島の風評被害をいう場合には、真っ先に安全を検討すべきであるが、野菜の場合では基準値以下となったそれだけである。基準値以下よりも何もない方を選ぶに決まっている。この点で消費者は正しい選択をしていると思う。
  親の気持ちとして、子供の安全を考えるならば、基準値以下よりも何もない方を選択することが正しい。無農薬野菜を買う消費者は農薬についての風評被害を起こしているのだろうか。
  政府は学校での被曝量を20ミリシーベルトを相当程度に下回ることを予想しているが、その根拠の説明はない。文部科学省の積算を計算しても、呼吸による内部被曝と食物からの内部被曝については含まれていない。この点では、まさに子供は安全というプロパガンダによる風評被害者である。