わたし 1

私って何だろう。
 
鏡なしに私が見える姿は、自分の手足くらい。目をつぶればどうなるか。
目を通して見えるところから、世界が見える。見えた世界が自分か。
 
視覚がなければ、音、思考が自分か。思考は自分だろうか。思考は言葉で成立しているが、言葉が自分となれば、自分を形成する論理が成立するのだろうか。
 
人は、言葉を成立させるのに論理だけで形成させているのではないだろう。
言葉を生み出す感情、感情も言葉で表現するが、感情は言葉ではない。
 
見える世界は、言葉に依存している。言葉、先入観なしにものを見ることはできない。
 
言葉と世界をつなぐものは何。世界と言葉をつなぐものは私だろうか。
感情、感覚と言葉と世界が私。
言葉をつなぎ、つむいでいく。